🧩ADOCでひもとく「わたしの物語」🧩


通所リハビリテーション結では、利用者様お一人おひとりの生活に寄り添いながら、その方らしい目標づくりを大切にしています。
その際に活用しているのが、ADOC(エードック:Aid for Decision-making in Occupation Choice)というツールです。


ADOCは、東京工科大学の友利幸之介先生が開発された、作業療法士と利用者様が「どんな生活を目指したいか」を一緒に考えるための意思決定支援ツールです。
イラストを見ながら、「大切にしていること」「やってみたいこと」「困っていること」などを対話的に引き出していくことができるため、専門職だけでなく、利用者様ご自身にもとても分かりやすい構成になっています。


先日、結に評価実習で来ている作業療法の学生さんが、ADOCペーパー版を使って利用者様への面接を行いました。
紙に描かれたイラストを手に取った瞬間、利用者様の表情がやわらぎ、自然と会話が広がっていきました。


「昔は●●をやっていたのよ」
「この頃は歩くのが少し大変になったけど、また外に出たいわ」


そんなふうに、ご自身の生活を振り返りながら、現在の思いや今後の目標をスラスラと語ってくださいました。
学生さんも「ADOCを使うと、自然に生活の話が聞けて、目標設定の流れがとても分かりやすい」と話していました。


ADOCを使う時間は、単にリハビリの目標を決めるためのものではありません。
利用者様がこれまでどんな暮らしを大切にしてきたのか、どんなことに喜びを感じてこられたのか、“人生の物語”を紡ぎ直す、大切な時間でもあります。


イラストをきっかけに、心の奥に眠っていた思い出や願いが、少しずつ言葉としてあふれ出す瞬間があります。
それを一緒に聴かせていただくことこそ、作業療法の本質であり、「人と人が対話を通じて未来を描く」ことだと改めて感じます。


ADOCを通して見えてくるのは、“できること”ではなく、“大切にしたいこと”から出発するリハビリです。
その人の“やりたい”や“こうありたい”という想いを中心に据えることで、支援の方向性が自然と見えてきます。

📸 写真は、評価実習に来ている実習生さんがADOCペーパー版を活用している様子です。
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